千葉県はたくさんの城跡があり、歴史の宝庫です。千葉氏、里見氏に代表されるような、面白くドラマチックな歴史が満載です。「御城印」が地域の歴史や城を知り、大事に思うきっかけになれば嬉しいです。
これからもカッコよく素敵なデザインの御城印が続々と発行されますのでお楽しみに!
稲村城は、館山市稲地区にある標高64メートルほどの丘陵に占地している中世戦国期の城郭です。北を流れる滝川を自然の堀とし、東、西、南を廻る丘陵地に外郭の役目を担わせた東西約2キロメートル、南北約1.5キロメートルにわたる城域を誇るお城です。主郭部の丘陵は、安房の国府が置かれていた府中を見下ろす位置にあることから、前期里見氏による安房支配を確立した重要な拠点となりました。また、丘陵下の滝川を利用する
ことで、直接館山湾の水上交通とも結べるという大きな利便性も有したお城でした。
稲村城の築城は15世紀後半と考えられており、里見義豊が天文の内訌により、里見義堯に滅ぼされるまで、約80年間前期里見氏の本城でした。天文の内訌後、稲村城は使用されなくなったため、戦国前期の城の姿がそのまま良好に残された遺構であり、貴重な価値を有する城跡として主郭部が国の史跡に指定されています。
ご城印デザインのご説明
里見氏の家紋と稲村城跡の鳥瞰図に城郭用語を配したものをモチーフとして、デザイン化しました。このお城は、地元の有志の方々による長年の広範囲な保存運動の成果により、遺跡破壊を免れ、国指定史跡になった経緯を持つ戦
国前期の城跡であり、現在も良好に残る様々な戦国期の城郭遺構を前記鳥瞰図が見事に表しているものです。