ウイルス滅コートとは
従来、建物の外壁等に使用されていた光触媒が持つ除菌・抗菌作用に着目し、紫外線の弱い屋内でも効果が落ちることがなく作用するように、屋内用の光触媒を使用し、更に抗菌作用を持つ金属イオン、ポビドンヨードを添加することで、マスクや衣類、ドアノブ等の除菌・抗菌剤として販売を開始しました。 現在、広く使用されている次亜塩素酸水や各種アルコールは、既にご存知のように除菌・殺菌作用を持っています。ただし、使用したその時に効果を発揮するだけで、使用後に効果が持続することはほとんどありません。
太陽や室内光に含まれる紫外線が、酸化チタンに当たることで、酸化チタンに含まれる電子が放出されます。電子が放出されると、酸化チタンは不安定になるため、空気中などの水分に含まれる水酸化物イオン(OH−)などから電子を奪います。この時、電子を奪われた水酸化物イオン(OH−)は非常に不安定な状態のOHラジカルと呼ばれる物質になります。
OHラジカルは強力な酸化力を持った不安定な物質のため、近くの有機物から電子を奪い、自分自身が安定になろうとします。この時に電子を奪い取られた有機物は、その分子同士の結合を分断され、構造が壊れていき、最終的には水と二酸化炭素となって大気中に発散されます。
この酸化チタンを使った光触媒の働き、有機物(菌・ウイルス)を分解する作用を応用したのが、ウイルス滅コートです。
夜間や室内光への対応
光触媒が作用するには紫外線が必要です。しかしながら、ウイルス滅コートの用途は、必ずしも屋外の紫外線が降り注ぐ場所とは限りません。そこで光触媒には、室内光でも十分に作用するものを使用し、また夜間などでも最低限の除菌・抗菌効果を発揮できるように、資生堂のAG+としても有名な銀イオン、また古来より抗菌として使用される緑青としても有名な銅イオン、またイソジンをはじめとした消毒剤として使用されるポビドンヨードを配合しています。